
エコロジー建築ついて十分な情報量
本書はドイツの環境と健康についての消費者雑誌「エコテスト・マガジン」に掲載された建築に関する記事をまとめたものです。
本書では新築、住まい方、改修の3部に分けて、環境問題に配慮し、住む人と建築に携わる人の健康を害しないような建築のあり方を総合的に考察していきます。断熱材や暖房、節水、太陽光発電から、屋上緑化や壁面緑化など、エコロジー住宅のトピックはほぼすべて網羅しているといっていいでしょう。多くは無いものの、必要な個所には図や写真も掲載されており、具体的に理解できるようになっています。各章末に読者へのアドバイスとして、施工の際の具体的なアドバイスが掲載されているのも分かりやすくていいです。
また、本書のもうひとつの特徴はエコロジーと健康がセットになって考えられていることです。おそらくヨーロッパでは高気密住宅による科学物質過敏症が社会問題になったから大きな関心が寄せられているのだと思うのですが、日本ではまだあまり馴染みのない考え方なので、新鮮に感じました。主にバウビオロギーの考え方に基づいているのですが、健康で快適な生活が送れるように配慮され、価額物質の質、量、断熱性など詳細に検討されています。
本書はドイツの特殊事情を勘案して読まないといけないところに注意が必要ですが、多くはそのまま日本でも該当するものですし、エコロジー先進国ドイツの事情を知ることもできます。消費者がエコロジー建築について知るには情報量、情報の質、分かりやすさの点で、総じて最適な一冊です。
PR